ハイブリッド車の公式燃費、日米での差
米国議会で散々不当にいじめられたトヨタだが、辛抱した甲斐あって、誤解が晴れ、復活の兆しが見えたことは実に喜ばしいことだ。
問題となった急発進がペダルの踏み間違い、とは予想通りだが、トヨタはアメリカに対して何らかの損害賠償を要求しても良いのでは、とさえ思う。
米国自動車メーカーから嫉妬されるほど、故障知らずで低燃費な日本車だが、
気になることが一つだけある。
それはハイブリッド車の燃費に関する日本国内の測定方法がハイブリッドの燃費評価方法として不適当なことだ。
その為同じ車が日米で燃費が大きく異なるという事態が起きている。
プリウス(トヨタ)の公式燃費は、
日本では38~35.5km/L、
米国では、町乗り51/高速48マイル/ガロンと記載されている。
m法に換算すると、市街地21.8km/L 、高速20.5km/Lとなり、日本での燃費の約58%しかない。
http://www.toyota.com/prius-hybrid/specs.html (ページ左上のMPGをクリック)
ホンダのインサイトも似たように
日本では30~26km/L
米国では40/43マイル/ガロン
換算すると市街地17km/L、高速18.3km/Lとなり、こちらも日本の約60%となる。
http://automobiles.honda.com/insight-hybrid/specifications.aspx
日本の燃費が極端に良いのは、リチウム電池からのエネルギーの供給を全く加算していないためです。
日本の計測方法だと、例えば、電気自動車の燃費はガソリンを使わないため「無限大/L」になってしまいます。
以前米国で日本のハイブリッド車の実燃費がカタログ値と大きく違う(燃費が悪い)事に対してクレームが頻発したため、やむなく燃費の値を引き下げたようだが・・・さて、日本では問題にならないだろうか?
日本の燃費の測定方法(10.15など)に正確に従って記載している、嘘は書いていない、といえるかも知れないが、果たしてそれで一流メーカーとして誠実といえるだろうか?米国との燃費の違いをハイブリッド車購入予定者に正しく説明できるのだろうか?
いつか燃費が日本でも問題になり、記者会見での弁明の後に「ハイブリッド車の燃費測定方法に関しては従来の方法では誤解を招きやすいため、今後改善が必要と思われますので国に提言していきます」ということになることでしょう。米国での批判の反省にたって、日本国内では批判が高まる前にメーカー自ら表現を改善するよう期待したいと思います。具体的には「スペック」の燃費記載箇所に、「市街地○○km/L、高速○○km/L」と米国と同じ数値を参考値として併記することが良いと思います。
リッター20kmというのはアメリカでは無敵の燃費ですが、日本ではハイブリッド車以外でもその程度の燃費の車は沢山あるため、メーカーとしては今まで通りの測定方法(電池からのエネルギー供給を考慮しない計算方法)で高い燃費を記載したいことでしょう・・しかしそれは偽りの記載であり、いつか手痛いつけを払わなければならない日(ハイブリッド車が売れなくなる日)が来ると思う・・・
- 2011/02/16(水) 19:33:54|
- 日記
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前回の投稿
「私は」 と
「に似たことを書いています。 」 の間の行に
Linkがあるのですが、私のPCでは白くて見えません。
ご覧くださいましたか?
- 2011/02/19(土) 17:15:08 |
- URL |
- H.Suto #z4Qs8e7Q
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H.Suto様
いつも見てくださってありがとうございます
この燃費に関する限り、
トヨタもホンダも詐欺といわざるを得ずガッカリです
。昨年トヨタの四駆を買おうかと思ったこともあったのですが、断念しました・・・
- 2011/02/17(木) 16:30:07 |
- URL |
- やざわきんたろう #-
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