金太郎と美子のつぶやき

全国にたくさんのファンを持ち、オリジナル組手の分野では世界的に注目されている木工作家、矢澤金太郎と妻美子が、木工生活、田舎生活のなかでのつぶやきをご披露します。作品紹介サイトは kintarosan.com

エスカレーター事故に思う、安全率の認識欠如

物作りには常に「安全率」というものがつきまとう。
例えば、通勤電車の場合、乗車率300%の超満員でも動くように作られている。この場合、安全率は3以上(300%以上)と言える。1人乗りのバイクでも、海外では5人も乗っているのを目撃することがある。バイクは安全率5以上だ。飛行機は定員オーバーでの運行は無いが、一人あたりの体重は国によって大きく違う。日本なら60kgで良いかも知れないが、ハワイでは90kgはあるだろう。飛行機の体重の安全率は2以内か?公共の乗り物としては恐らく最も低い数値だろう。
 建物の場合、コンサート会場などでは満員のファンが飛び跳ねることもある。飛び跳ねた物体が着地する際の衝撃は、床の素材にもよるが重量の4倍。つまりコンサート会場は少なくても詰め込めるだけ人が入った状態で、更にその4倍をはるかに上回る安全率が要求される。

では、エスカレーターの場合はどうだろう?
建築基準法では事故のあったエスカレーターの場合1段当たり2人までしか乗ることはない、と言う計算らしい。しかし、現実には3人でも4人でも乗ることが出来た。そして事故は起こった。幸い死者が出なかったが、もし、乗り口に柵があったら、もし、老人が紛れていたら圧迫死を含む大惨事になっていただろう。またもし、エスカレーターに乗った満員の客が偶然人気タレントを見つけたら、身を乗り出すこともあるだろう、飛び跳ねる者もいるかもしれない。そう考えると、イベント会場のエスカレーターの場合では、定員の4倍以上の安全率が必要だったと思う。

こうした安全率というものは大きいに越したことはない。しかし安全率を高めると価格が上がる。従ってメーカーはギリギリのところまで安全率を下げて設計する。耐震構造不足のマンションが問題になったのはほんの一例だ。設計者には常に「良心」というものが求められるが、上からの命令で危険と知りつつ設計する技術者もいることだろう。難しい問題ではあるが人の命に係わることでは、首覚悟で上司を説得する良心が必要だと思う。

物作りというものは、もしも、もしも、という仮定、或いはイマジネーションで設計がなされていくべきものだが、私の作品が概して太い重い材料を使っているのは、そうした安全率を配慮した結果でもある。
  1. 2008/08/05(火) 10:22:11|
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